最も一般的な推薦入試|医学部の一般推薦について

最も一般的な推薦入試|医学部の一般推薦について

医学部の一般推薦入試の概要

医学部では様々な推薦方法が存在する。
その中でも一番ポピュラーなのが一般推薦入試だ。

推薦を得るために日々頑張っている人も少なくないだろう。
いわゆる一般入試よりも受かりやすいと言われているが、確かに多少受かりやすくなる点は間違いない。

しかし、誰でも受けられるわけではないし、大学によっては厳しい基準を設けてある。
また大学によって行っている場合とそうでない場合があるのだ。
他にも注意点も沢山あるため、一般推薦狙いの人は以下で解説する内容を頭に叩き込んでおこう。

当サイトでは、医学部のAO入試についても紹介していますので、興味がある方はこちらの記事もぜひご覧ください。

医学部の推薦入試にはセンターと面接+小論による試験が行われる!

まず医学部の推薦入試だが、ほとんどの場合は試験と小論文・面接の3つが実施される。
試験は基本的にセンターで、日頃の学力が求められる点は一般入試と同じだ。
試験に向けて毎日勉強し、しっかりと学力を高めてもらいたい。

でもちょっと待ってほしい。
「推薦入試なら試験をパスできるんじゃない?」と思った人も中にはいるだろう。
確かに学力試験が実施されない大学もあるにはある。

ただ、それは他の学部の話だ。
医学部に限っては別で、ほぼ確実に試験が実施される。
推薦だからといって学科試験がパスされるわけではないのだ。
小論文や面接も重要だが、試験も対策を忘れないようにしてほしい。

なお、一般入試より高い学力が求められる大学もある。
現役合格を目指す人は、高校の内申点や成績評価には十分注意しておこう。
逆に学校のテストで高得点を維持できれば、推薦入試の試験も大した問題にならないだろう。

出願条件を満たしてさえいればどこの高校からでも出願可能!

推薦入試は基本的に条件を満たさなくてはいけない。
実際の基準は大学によりけりだが、地域枠や指定校など、更に条件が限られる推薦方法もある。
これらの推薦方法を利用できるのは、その地域に住んでいる人か指定の高校へ通う学生のみだ。
誰でも気軽に利用できる方法とは言えないだろう。

しかし、一般推薦は出願条件が非常に優しい。
条件さえ満たせるなら、全国どこに住んでいても出願することができる。
地域や高校を限定されることがなく、後述する浪人生でも出願OKだ。

なお、基準となるのは出席日数や授業態度、評定平均値などだ。
これらの条件を基準を満たしていれば良いが、評定平均値には注意してほしい。
国立の場合は4.3前後かそれ以上、私立は大学によって4~4.3以上の平均値が求められる。
大学次第ではあるが、高校3年時の成績は全科目4以上を目指せるように頑張ってもらいたい。

現役生だけではなく浪人生でも出願ができる

推薦といえば、高校生が校長らの推薦を受けるイメージがあるかもしれない。
そのため浪人生には関係がないもの、と考えがちだが、一般推薦は浪人生にも門戸が開かれている。
現役生はもちろん、浪人生であっても出願することができるのだ。

実際に行っている大学については後述するが、浪人生にとって一般推薦も選択肢となりうる。
もちろん条件は一般入試と比べて厳しくはなるが、ぜひ前向きに検討してみてはいかがだろうか?
1~2浪ほどなら受け付けてもらえる大学も多いので、一度志望校の条件を確認してみるのも良いだろう。

医学部の受験では浪人生も決して珍しくないが、学習時間を確保しやすいなど、現役生にはない強みがある。
現役時代より学力を高めることも可能だろう。

ただ、大学側は現役生を優先する傾向がある。
必然的に合格率が下がるため、推薦狙いに重点を置いた勉強・試験対策が求められるだろう。

一般推薦入試を行なっている医学部

医学部の一般推薦入試を実施している大学は多い。
ただし、積極的に行っているのは国立の医学部で、私立は少々限られている点に気を付けてほしい。
もし一般推薦を利用するなら、国立の医学部を狙ったほうが良いだろう。
逆に私立狙いの人は、志望校が一般推薦を行っているか必ずチェックしておこう。

国立大の医学部で一般推薦を行なっている学校

国立大の医学部は、地域枠など別の推薦方法を導入している大学もあるが、実は一般推薦を行っているところが比較的多い。
下記にリストを掲載する。

東北・北陸 秋田大学
山形大学
新潟大学
金沢大学
関東 筑波大学
群馬大学
東海 浜松医科大学
名古屋大学
岐阜大学
三重大学
近畿 滋賀医科大学
中国・四国 鳥取大学
島根大学
徳島大学
香川大学
九州 佐賀大学
熊本大学
宮崎大学

このように、ほぼ全国の国立大で一般推薦が受付されている。
逆に京大や神戸大のように、一般推薦を受け付けていない大学もある。
受験する際は気を付けてほしい。

私大の医学部で一般推薦を行なっている学校

対する私立大学の医学部だが、全体としては指定校推薦や地域枠推薦の導入が目立つ。
一般推薦を受け付けているところは少なめだ。
以下にリストを掲載したが、国立より選択肢が限られる点に気を付けてほしい。

  • 岩手医科大学
  • 埼玉医科大学
  • 帝京大学
  • 東京医科大学
  • 東京女子医科大学
  • 聖マリアンナ医科大学
  • 大阪医科大学
  • 近畿大学
  • 兵庫医科大学
  • 久留米大学

国立は18校をピックアップしたが、私立は10校となった。
およそ半分だが、もしリストに受験したい大学があるなら一般推薦を狙うと良いだろう。

推薦入試の方が倍率が高くなっている大学もあるので要注意!

医学部の一般推薦は条件が比較的優しく、浪人生でも出願できる点が強みだ。
しかし、倍率は注意が必要である。
普通なら一般入試のほうが倍率は高いが、逆に推薦の倍率が高い大学もあるからだ。
これに当てはまるのが岩手医科大学や近畿大学である。
これらの大学を受験する場合、一般入試を選ぶのも手だろう。

また、推薦入試のほうが難易度が高い大学もある。
その代表ともいえるのが東大理3だ。
一般入試でさえ屈指の難易度を誇るが、推薦はそれを更に上回る。
他の大学も同じような場合があるので、一般入試も出願しておくべきだろう。